蝶/いとやん
ゆらり美しく舞って現れたあなた
あの日から 頭にこびりついている
夢を見すぎて 離れなくなってしまった
あなたに激しい風が吹いたら
囲んで守ってあげたい
羽が傷つくと 美しく踊れなくなるだろう
あまい香りに乱されて
いつしか触れたいと思った
目に映るだけでよかったのに
ぼくの夢までひらりと横切って
現実へと戻っていく
白く輝く月までも
あなたに見えてしまうんだ
どうやってそこまで行くの?
蝶はどこかで地球と共に休んでいる
この想いをほんの一掬いでいいから
あなたの心の片隅においてください
秋風で舞い散ってしまうのは嫌だから
どんなに激しい雨が降ろ
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