青い階段/mayaco
 
青く光る階段の一番下で
柔らかな猫の背中をなでる

光の前でないている
小さな不安にそっと触れる

青く光る階段を見上げて
柔らかな猫の身体を抱きしめる

光は動かずそこにある
誰もいない青い階段

一緒に扉を開けよう

あたたかな
もう一つのてのひらが
そっと猫の頭をなでる

そのてのひらのぬくもりを
ずっと前から
私は知っているような気がする

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