冬支度/炭本 樹宏
 
 身悶えて夜をすごした
 もう少ししたら太陽の光と共に
 清らかな朝が訪れる
 
 眠ることが死に近づくみたいで
 眠ることが怖い
 
 とても大きい怪獣が
 このまちを廃墟にして
 また新しい希望に満ちた
 新天地にならないかなんて
 努力もしない僕は望んでる

 どう取り繕っても
 僕達は時代の波に翻弄されてしまう

 もう人のせいにすることは止めてしまった
 起こり行く全ての現象は僕の心の反映だ

 この生が終わりを告げるまで
 ぐっすり眠りにつきたいなんて願ってしまう

 ほんとは辛くてしかたない
 死ぬほどの勇気はないけれど
 きっと命のありがたさが麻痺してるんだと思う
 
 恵まれていることに気づいていない
 
 これから訪れる冬の用意を急がなければならない
 冷たい風に頭を冷やせば
 希望の詩も書けるだろう
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