楽園/
炭本 樹宏
夜の帳がおりて
静けさの中
意味のない今に
沈む
気持ち良さそうに
寝ている仔猫は
寝返りをうつ
僕はおもちゃを
壊してしまって
泣いている
いつまでも
約束を果たせない自分に
頭がきて
寝られなくなってしまった
透き通る頭蓋骨
まるですべてを
見透かされているようだ
満遍なく首を回す
ぐるぐる回す
心ゆくまで
明日には僕達の楽園がありますようにと
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