とどかない光/小林レント讃5/渡邉建志
むヴィトゲンシュタインを引くならば、ここにおける宇宙は例の「語りえないもの」なのかもしれない、、、)少年やわたくしたちは、いま激動の現実界(=山=生の世界?)にいるわけではない。しかしとどかない宇宙(=彼岸?)。とも言っている。つまり、いま少年やわたくしたちが足をつけて遊ぶ「河」は此岸と彼岸の間の河なのではないだろうか。「崖をのぼる水」で出てきた生前と死後の間の世界ではないだろうか。その河で、わたくしたちは、生と死のあいだを揺れつづけるのではないだろうか。美しい終結だとおもう。内容も、そのリズムも、かたちとしてさいごのことばがやさしい「わたくしたち」であることも。
とどかない宇宙
とどかない光
揺れている わたくしたち
2005/9/12, 10/1改稿
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