とどかない光/小林レント讃5/渡邉建志
 
へこむ」がすきです。



●「穴」1.穴 

いままでの動きがここで止まり、静寂が戻ってくる。それにしてもこのリズム

それは深く
枝分れして
暗く
それは存在ではなく
「ana」である
それは存在しないものである
「ana」である

この、「暗く」の短さがたまらない。そのあとにつづくほかよりすこし長い沈黙が。「く」の脚韻の中で。



●「地下」1.根 

まだつづく静寂。みているだけでなく、ついにわたくしたち自身への言及が現われる。その前の、

死の
 それは
   死の 
    しかし

もかっこいい。




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