銀光の街/jei
1.
野心を特化して行き着いた先
銀光の街
やり残した昨日と、やるべき明日を
奔放に行き来する 銀光の魔力、満ちる場所
だけど、グラス型のビルのすき間に
夕焼けを注ぐ時刻には
浮き足立ったこの街も
着地点としての はるか 緑光の地を
思って、乾く
何杯もの夕焼けを
飲み干しても
2.
ひざを抱え、河をはさんで見るビル群
ビルの谷間から鋭角入射する
銀光の
おびただしい破片は 河を揺るがし
その照り返しの
白が
天のスクリーンに
うろこ雲を投影。
胸騒ぎ
街に設置された 無数の監視カメ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)