桜の川/
純太
さみしかったけど
雨が降っていたから
窓を少し開けて外を見た
空中で透明な雫達と
輪舞曲を奏でる
桜の葉たち
落ちてゆく哀しさは
私が見守ってあげよう
地で雫が揺れていた
桜の葉は安心しながら
雫に身をゆだねていた
天上と天下が
荘厳な桜の川になり
私はその中を漂う
あなたが帰っても
これから
夢のつづきを見られそうだよ
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