飛光/ワタナbシンゴ
おぎゃあ
一字一句間違わないように強要された私のからだに
それとなく触れるだけであなたは最前列から並べら
れた裸体ばかり順番に、顔だけは別にするようです
ね、私的な懇談会は繰り返された。化学反応を起こ
させるかのような指の動き。わたしはその指だけに
すべてを捧げようとしています。笑顔も知っていま
す、快楽だけの愉悦も知っています、どうかそれだ
けのためのわたしを見てください。世界の結合部を
誰もが隠したがるから、わたしはパックリと劈かれ
るとき、深淵を何度も何度も知るのです。わたしの
襞は分厚く恥ずかしいの。だから後ろの穴にしてく
だ
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