弱き者/炭本 樹宏
 
 
 この星で独りで生きて行けると言う友人がいる
 クールで独り遊びにたけている

 僕は寝る前の ひとときが大嫌いだ
 嫌悪を感じる思い出が枕もとで囁くからだ
 
 心がこれじゃダメだと 悲鳴をあげる
 取り残されし者の宿命かもしれない

 未来はこの一瞬で こと足りる
 親は憎んでないけど 僕に宿題をたくさん預けた

 誤解の矢が 僕に突き刺さる 
 ただ シンプルに暮らしたいのに
 飛んでくる火の粉を 払うので精一杯だ

 自分の弱さを紛らわせるために
 人並みの強さを身につけるために
 体に蓄積された毒を浄化するために
 僕は詩を書き続ける 

 
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