白いキャンバスのご機嫌は?/炭本 樹宏
 
 真っ白なキャンパスは
 昼にはご機嫌だったのに 
 夜になると ぐれていた

 何か話しかけて
 寂しさを埋めてもらおうとしたのに
 口も聞いてくれません

 たぶん キャンパスは
 僕の恋人なんです

 いつも いつも
 大切に想ってなかったら
 機嫌を悪くするのです

 嵐の季節をいくつも 通りぬけて
 ここまで来たけど
 わめきちらして 現実に負けまいとしたけど
 行く手には まだまだ 嵐の予感を感じます

 あぁ 年を取るにつれ
 なんにでも 体当たりできなくなってしまって

 幼き日々に観たアニメの主人公のようには
 生きていけなくな
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