† タナトフィリア †/近衛天涯
 
君が血を流しているような気がしてならない
本当は流さなくてもいいはずの血を

無理矢理 流させているのは僕か?
それとも それこそ思い上がりか

君が血を流しているような気がしてならない
けれど 止めてあげる術を 僕は知らない

君は綺麗な血を流し
涙を流し
偽りと真実の言葉を繰り返す
欠けはじめた十六夜の月に照らされて

僕はそう 勝手に思いを馳せるだけ

そして穢れた血を流し
涙を流し
届くはずもない言葉を繰り返し
欠けはじめた十六夜の月を見上げる

冴えた月光に照らされた

タナトフィリアの横顔


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<<近衛より>>
個人サイトでも掲載している詩ですが、
ちょこっと修正を加えて投稿してみました。
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