背中のぬくもり/服部 剛
 
}らにいるたった一人の面影に寄りかかろうと
少し傾いている

強がって眩(くら)んだ瞳に見失う
幸せの波に乗り損ねていたのは
僕だったかもしれない

 もう一度

 もう一度

その無数に紅く小さい花々が闇に咲くシャツの下に
小さい寂しさを隠した白い背中のぬくもりを・・・ 

あの朝よりももっと素直に受け止めるから

僕の この 人知れず震えている 細い腕で 







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