言葉の妖精にあやつられて/炭本 樹宏
 
 漂う秋の船にのり 言葉の妖精と戯れる時間が好きだ
 無限に広がる宇宙のように 言葉は胸の響きを照らし出す

 言葉遊びをする僕は 自由の遊覧船に乗って羽ばたく
 
 せますぎる部屋で 一人の夜に 明日の風を胸に描く
 せますぎる部屋で 許されない罪を犯す快感

 異国の空も この国のそらに繋がっている
 色んな思惑をいだいてみても、僕達は空の下 大地の上でしか生きられない

 空虚な夜を いくつ過ごしただろう
 うつろな目で 時間を見つめ続けた

 希望

 対極にあるもの

 絶望

 シーソーのように上がったり 下がったり

 時限爆弾を背負っ
[次のページ]
戻る   Point(4)