未来へ歩むということは。/あさみ
 

 進まなきゃ。
 さあ、あと一歩。もう一歩。
 けど
 見慣れた景色がそこにあるから
 ただの一歩が踏み出せない。

 なんて
 
 ホントは とっくの昔に消えちまってたんだろう。
 見慣れた景色なんてもんは。
 些細な変化に気づけないほど鈍感になっちまったんだ。
 

   徐々に変わっていく景色。
  境界線なんて、きっと 無いんだ。


 いや、境界線ならきっともう越えちまった。
 もう二度と戻れはしないのさ。

 さぁ
 もう一歩、あと一歩、少しずつ。


   進むしかないんだ。
   戻れやしないんだ。
   
   でも
  
   狂気にすら縋れない理性が
   ぼくを苦しめる。
戻る   Point(2)