空の直線/あるふぁ
 
窓から空を見上げると
 直線的なエッジを持った二条の白い雲がある。
 これは、と思ってよく見ると
 天井蛍光灯の映り込みだった。

 そうだ、自然界には直線は無いか極端に少ない
 直線は人工物であることの徴(しるし)なのだ。
 自然は高次のあるいはフラクタルの曲線を使用する。
 造化の妙と言うのだろうか、
 あるいは行き当たりばったりの集まりとでも。

 台風が去ったあとの空は
 感傷を託すには
 未だまぶしく白い。


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