プールサイド・台風・ハッピーエンド/無知アコ
 
足が水に浸かって涙を浮かべて
それでどうしたかといえばあたしはただ泣いていた
水面に映る顔は数十年知っている自分の顔に程遠かった

猛る
吹き飛ばされたかった

そのうち水嵩が増して溺れることになっても
それでもあたしは生きているかな

雨が降り止んで波もおさまって傷口が開いたときに
NUMBER GIRLであたしは壊れてしまえばよかった

そんな容易い夢すら叶わなくなってどう足掻けばいいんだ

人生はハッピーエンドで終わる
昔見たシンデレラだって白雪姫だってそうだ
ここでへこたれててもあたしはハッピーエンドで終われる
絶対そうだ、そうだよ、そうなんだって、そう
[次のページ]
戻る   Point(2)