プールサイド・台風・ハッピーエンド/無知アコ
足が水に浸かって涙を浮かべて
それでどうしたかといえばあたしはただ泣いていた
水面に映る顔は数十年知っている自分の顔に程遠かった
猛る
吹き飛ばされたかった
そのうち水嵩が増して溺れることになっても
それでもあたしは生きているかな
雨が降り止んで波もおさまって傷口が開いたときに
NUMBER GIRLであたしは壊れてしまえばよかった
そんな容易い夢すら叶わなくなってどう足掻けばいいんだ
人生はハッピーエンドで終わる
昔見たシンデレラだって白雪姫だってそうだ
ここでへこたれててもあたしはハッピーエンドで終われる
絶対そうだ、そうだよ、そうなんだって、そう
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