くずれるび/
jei
こぼれる夕暮れの赤
そのにじみの跡を
窓ガラス越し、指で混ぜれば
ばらけていく赤
カケラになったり
粉になったり
くびれた小瓶に入って
砂時計になってみたり
窓ガラスの粒子もパラパラ
なぞる指さえパラパラ
時の砂のかたちに変われば
あとは恍惚の
恍惚の気化を待つ
崩れる美
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