いらない存在なんていない/eris
「私はいらない存在なの」
君はそう言って笑った
酷く綺麗で 脆い
僕には切な過ぎる笑顔
「いらない存在って何だよ」
そう言おうとした僕を
静かに止めた君
出かかった僕の言葉は
形になる事無く 消えた
君がいらない存在だなんて
いったい 誰が決めた?
僕は信じないよ
この世界にいるって事
生きてるって事
それだけで意味があって
「いる」存在なんだ
君に伝えたい
僕は「君がいらない」なんて思った事
一度も たった一度もないよ
信じて 僕を
ちゃんと信じて 自分自身 君を
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