私のダブルスタンダード/佐々宝砂
 
覚は、地球規模・三次元規模どころではなく、もっとメタな規模でマンガにあらわれてくる。星野架名のマンガの中では、別次元のイキモノも、宇宙人も、自我の中の別人格も、異質だが隣にいる存在として認められている。もちろん時に争いはあるし、異質ゆえの誤解もすれ違いもある、それでも、異質な者同士は、異質なままに隣り合い、隣り合い響き合うことによって、ともに変質してゆく。基本的に、星野架名は、そうした変質を是とする作家だ。


私も、そのような変質を是としたい。私に、できるだろうか。
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