『七三〇→七三一』/チQ
 
色彩は孤独の中から
風 頬突き抜け歌は
耳障りもう要らぬ静けさと
手首の絞めた痕を見つめる夢に
転びながら灯りの下に俯いて
居る此処は手の影とペンの影
誘われるまま過ごす朝迄の
ビル 角にまま あの通話
只である事を云う皆そこここに
散るわずか傍らの掛け鞄
もう終わるこの店も猫箱に
鳴る煙のみ知るであります

棚の一人肘をつき
仰ぎ見よ雑音に去る霧散
緑の粒に囲まれる花模様は
何処の庭遥か右後ろに橋を
越えると道ひたすらに続く夜中
跨がれぬあの丘の猛スピード
ぽつん 香の立ち姿
空っぽう繋がらぬ対角に足の先
悦である場に紛れ
今日もまた過ごす過ごす
よいが過ぎるこの時に
はは ははは と笑う俺
戻る   Point(0)