シーソーはほんとうにフェアなんだ/鳴々門 零
 
シーソーの両端にふたりで乗ると
どちらか重たいほうが地面に着くんだ
シーソーに乗る前から分かるものなんだ
どっちが重たいかってことは
駆け引きなんてものはない
君がいくらわたしの方が
重たいはずはないって
見栄を張ったって
啖呵を切ったって
まわりに認めてもらおうとしたって
僕が相手なら勝負は目に見えてるよ

僕はどっちだっていいんだ
君は重たいのは負けだって
勝手に思い込んでるみたいだけど
確かに君が地面について
僕が浮き上がると
僕ははしゃいだ声を出すけど
決して君が重たいのが
面白くてはしゃいでいるわけじゃない
天に勢いよく飛び上がる感じが
すごく
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