>/佐々井
 
どさくさに紛れ僕は苦く笑った
涙の流れる道筋はもう消えていた
空が震えてる、消えてはいない
僕の流れる道筋は
光によってハッキリとわかる
どこかにあること、だけが

愛が生まれた日、二人が交わした言葉
僕にはもう、意味もなくなっちゃったよ
君に嫌われていても
泣きながら君を愛そう
気持ちが届くことはないのだから
恥ずかしくもないんだよ

衝動で僕は
裕福な街で暮らす彼の
首根っこを掴み
包丁を突き付けていた
僕の幸せはアンタの幸せとは違う
だけどせめて
せめて、僕はセックスをしたい
と、喚き
袋叩きにされた

僕が幸せでいられないなら
アナタが幸せ
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