ものたち/あるふぁ
 
目が開(あ)いたのは15歳の時だった。
書くことにより大人になり、幸せだった時は
 空白が多い日記。
 それと目の前にあるこの本たち。
 ダンボールにうず高く積み上げられた
 昔からの捨てきれないファイルや資料たち。
 これらの、ものたちは
 私が居なくなれば一顧だにされることもなく
 早々に処分されてゆくのであろう。
 私は感じる、これらのものたちとの
 ひそやかな交感。
 ただ私の意識世界に繋がることを意味として
 存在するものたちを。

戻る   Point(0)