スケッチブックの日曜日/haniwa
 
絵を描こう、と3425番が言った
そんな暇はない、と1497番が答えた
バカバカしいよ、と3632番は言った
もう絵の具なんて持ってないし、と僕も言った

昔話、
飲み下す酒が記憶を呼んでいった
3632番の押し入れの奥からみんなのスケッチブックが出てきたとき
僕らはみんな笑った
1497番がゆっくり、とてもゆっくりページをめくり始めると
僕らはすこし涙ぐんだ
酒の熱にまかせて、もうこんな絵は描けないな、と僕が言うと
そんなこと、
わからないじゃない?と3425番が言った

ぼくたちは絵を描くべきなんだ、と誰かが言った

翌日、あまりに晴れていたから
何もかも見
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