呪文みたいな日々でした(題詠マラソン2005 021-030)/汐見ハル
 
 
その日々に名前をつけてはいけないの
 021:うたた寝
うそつきをあじわいたくて焼きたてのラスクを舌にのせてうたた寝
 022:弓
はじめてのひとおもいだすみたいかも弓をひくこと的破ること
 023:うさぎ
「みたこともない恋さがすかわりにね」ふたりうさぎのなきごえごっこ
 024:チョコレート
もう溶けてしまいたいのと泣きじゃくるひとに黙ってチョコレート割る
 025:泳
かるかのん、かるかのんって呪文みたい。泳ぐてのひらさますまどろみ
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