『叫』/しろいぬ
 
神様 って叫んだら

涙がぴたりと止まって

顔が歪んだまま戻らなくなった

心臓からはだらだらと血が漏れだして

魂はやがて枯れた


神様 ってもう一度叫んだ

すると手足は糸で吊ったみたいにかたかた動いて

僕を 前へ前へ押しやった

脳みそはからからに乾いて

人生は 僕に無断で流れていった



戻る   Point(1)