真夏日、東京、午後1時から/
チャオ
の公園では半裸の男がいた。鳩、烏、雀がこぞってパンくずを求め、行き交う人々は水分を求めた。
街には、クーラーから吐き出された熱が立ち込め、道路には自動車から排出された排煙が、陽炎を壊していく。太陽は終始、空にあり続ける。
ブランコが空への弧を描き、道路の自動車は赤信号で止まる。時間とともに大気の色はかすみ、風には思いやりが戻ってくる。
ただ、交差点に立てば、吹き上がる熱を忘れることだけはできなかった。
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