けんかの中で。/
千翔
ずびずび。
女の子がそんなに鼻をすするのはよせよ。
心の中で呟く。
きっと言ったら聞こえよがしにもっと強烈なのをかますんだろう?
俺が悪いと責めた眼差しはあながち悪くないな。
こっちも挑戦的に挑む。
だめだ。
うるうる光線だぁ。
や、やめろ!!
彼女は泣き止まない。雨は降り止まない。
俺は困る。
だから一人ぼっちの夜が来る。
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