トーキョータワー/霜天
 
十二番目で
いつも言葉を間違えてしまう君は
その次の交差点では
左折ばかりを繰り返している
東京
狭い夕暮れで
夢から覚めたばかりの抜け落ちた体を
ついでのような角度でドアの隙間に潜り込ませながら
僕もやっぱり
間違えている

いつも繋がりながら滞っているこの場所で
どこが先頭かなんて誰もわからない
よく見る、少しうなされそうなあの夢も
いつかはここから飛び出していくとして
僕らがあと何周で滑り込めるかはわからない
回る回る回る、回る僕らは
僕が先頭で君が最後尾かもしれないと言えば
君は怒りながら、笑いながら
区切られた空の端から、少しずつ零れていくだろう

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