『ウタ』/
しろいぬ
ウタ
は
届く
柔らかな肉塊の奥へ
心を切り裂いて
進む
たとえ
痛みに涙を落としても
人はウタをステレオで聴くだろう
たとえ
傷つきあった心が
癒着して
引き剥がせなくなったとしても
人は
孤独よりはいいよ
と
笑って
ウタを
口ずさむのだろう
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