歓喜/
太郎冠者
座っていた椅子が壊れ
ふつふつと怒りがわく
砂の上の安らかさはやはり
何の根拠もなかったようだ
思い返して安堵がひろがる
太陽が昇り沈むように
われらの生が没落し
廃れいくことの歓喜
皆さん
例外なく死んでくれて
ありがとう
僕も土に返りつつあります
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