小集「日常」/紫音
 
ビー玉の模様を見つめ問いかえす今日の天気は晴れだっけ

ため息の数だけ幸せ逃げるよと言われ思わずため息ついて

新宿の喫茶店から外眺め忘れものを忘れてる

手についたドクダミのにおい汗の色初夏の音色は蛙の子

水色に染め上げられたガード下錆びたロッカー覗く三毛猫

影ができその短さに気が付いて思わずもらす息は聞こえず
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