小集「日常」/
紫音
ビー玉の模様を見つめ問いかえす今日の天気は晴れだっけ
ため息の数だけ幸せ逃げるよと言われ思わずため息ついて
新宿の喫茶店から外眺め忘れものを忘れてる
手についたドクダミのにおい汗の色初夏の音色は蛙の子
水色に染め上げられたガード下錆びたロッカー覗く三毛猫
影ができその短さに気が付いて思わずもらす息は聞こえず
戻る
編
削
Point
(5)