スキップができない居残り鈴木氏(39)/あおば
我が社は金物を扱うから
社内では安全靴を履く
安全靴は格好悪いから
帰宅するときは
もちろん履き替える
それまでは自分の時間でないので
重たい鉛のおもりを付けて
こころは絶対に弾ませない
そんなこと常識というわけです
昨年から土曜日が休みとなり
残業時間も規制され
お小遣いに不足するようになったので
仕方ないから
サイドビジネスと称して
土曜日の午後は
隣のビルの2階にある
リトミックサークルのマネージャーとなる
センセイが欠勤したときは
私が代行スキップするのは
言うまでもないことです
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タイトルは「奇天烈デモクラシー」より
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