ワイン/杉原詠二(黒髪)
 
一杯のワイン
飲み干す おいしい味
頬に血が通って
フラフラする

悲しみとともにワインを飲む時も
喜びに変わればいい
塩気のリッツといっしょに
誰にこの時間を捧げようか

壁にかかった時計の針が鳴っている
夜もかなり更けた

リッツはパキリと鳴る
細かな粉が指に残る
心にある空白の部分は
時が止まったように静かだ
ずっとそうだったことに気づく
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