小説の習作 原稿用紙五頁 #06/田中教平
 
 ユウスケは空をじっと眺めていた。先ほどまで晴れていたが、今、不吉めいた大きな灰色の雲一つが、頭上に居座っている。
 ユウスケはやっぱり禁煙薬によって、マズい味しかしないハイライトを揉み消すと、ベランダから室内に入っていった。リビングの炬燵に入った。カナは後ろのキッチンで、塩ラーメンを茹でている。
 ユウスケはテレビ画面に引いたインターネットで、『生活保護』に関する動画を観た。H.W氏という、ユウスケにとって馴染みある方の動画だった。精神科医をなさっているが、勉強本などの著作も主たる仕事であった。
 カナは塩ラーメンを運びながら
「何?生活保護受けるの?うちら」
と言った。
「勉強する
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