【批評ギルド】『四月の遊び』 かるや/Monk
 
人になって
もかまわないし、純愛アドベンチャーの主人公になってもかまわないな。

全体的に静かに物事はとらえられるが、僕はもっと内に潜むもののダイナミッ
クさみたいなものを期待したい。最終連で

> いつか誰もが学校に慣れます
> 墓は土くれを撒き散らしながら
> 拡がる期待に満ちて
> います

と書いているのは良いと思う。「撒き散らしながら」「拡がる期待」が波打っ
て浸透するような感じを受ける。拡がる期待は裏を返せば忘却の波だ。死んで
いった人々は忘れ去られてゆく。勢いよく忘れ去られていく光景というのはな
かなか爽快だと思った。感傷に浸らなくて良いと思った。


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