映画『Cloud/クラウド』は日活アクションの系譜を継ぐか?/中田満帆
 
の映画ではヘッドショットが頻繁にでてくる。佐野の最初の相手もそうであるし、工場の上司がネット民を殺すときもそう──さらにいえば殺される三宅の動きが驚くほどよかった。──さらに最後、吉井の恋人・秋子を佐野が撃ち殺すときも頭に一発で終わらせている。とても緊張感があって好い。わたしはこの映画を『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の口直しに撰んだのだが、それはまちがってなかった。ただラスト、佐野と吉井との車内での表現には疑問がある。佐野は吉井を利用してなにかを獲ようとしているらしいが、それがわからない。吉井の「ここが地獄の入り口か」という科白は浮いているように感じる。そして車外の景色をあきらかにつくりも
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