とおりゃんせ/
夏井椋也
かの天神様の細道を
とても罰当たりなわたしが
たいした用もないのに
声に背中を押されて歩いている
とおりゃんせ
とおりゃんせ
行きは良い良い帰りは怖い
怖いどころか帰って来れない
それでも怖がらなくていいと
声は優しく背中を押す
とおりゃんせ
とおりゃんせ
まもなく次の選択枝がやって来る
ますます細くなっていく道の先は
夜なのか朝なのか昼下がりなのか
晴れているのか土砂降りなのか
どちらにしても次の選択肢は
「大好き」を選ぼうと決めている
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