ペーソスの城の前で/牛坂夏輝
 
滅びた習慣的な塩の前で、私たちは手を握り、数百年前の死を理解しようと努める。愛された彷徨よ、君たちの小川は、本質的な寝具と、単調な発明家を信頼する。人影は優位に立ち、白骨化した野生の水鳥は、いままさに密集し、略奪される。私たちは記憶が不在であるときに、こうした甘美な物思いに純粋な悪態を感じる。痩せこけた断片。それは唯一の善良な手首である。

戻る   Point(1)