悪夢、門前の記憶/否定の楔*/
ひだかたけし
いる
背を弓の字に伸ばし
両手を握り締め前方に差し出し
荒い息を吐きながら
どうしたの たけし?
急に頭上から声が降って来る
母親のいつもの優しく柔らかな落ち着いた声
途端、私は理解してしまう
この人にボクの恐怖は絶対分かってもらえない
同時に、
救いようのない絶望感が私を貫く
肉を魂を貫く絶望が
*『〈根源悪〉の原体験(改訂4)』(2020-06-27)より改題、及び再改訂。
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