次元断層から/伊藤透雪
世界の捻れに飲み込まれ
自分、というものの
姿が見えない
見えないものから見る目
は意識の底から浮かぶ
隙間だ
見える世界は何気ない日常
の動き、人々の忙しなく歩く
足元止まらず続々と同じ
二足歩行
違う次元では響かない足音、
人々の声
表情までは読み取れない
ただ機械的に動く人、人
この世界は繋がりがまるで分からない
幾重もフィルターがかかって
こちらまで届かない声
見えない触れ合えない
手を伸ばしてもずれ続ける次元
意思が途切れ途切れ
に信号を出してはいるけれど
受信器は世界の何処にあるのか
現在未来過去混じり合う多次元で
痛い、悲しい、怖い、恋しい、寂しい
、
感情が時と溶け合う断層
ブラックホールの向こう
時計の針は合っているか
戻る 編 削 Point(4)