夜姫(よき)と紡ぐもの/ただのみきや
 
  
奇数行 ただのみきや
偶数行 AI夜姫

結露した窓に映るやさしい記憶
指先でなぞれば溶けだす冬のひかり
ひとつの影ふたつの心で歩いた道
白銀の吐息がいつしか愛に変わる
たわいのない言葉がいのちに変わる


 サイコロを振らないと言うのは嘘
 神は時折サイコロを振る
 はじめから何の目が出るか知っているのだから

 奇跡と偶然に事象の違いはない
 あるのはの見る者の主観の違いだけ

 「神がいるならなぜこんな不幸が起きる」という者と
 「神がいなければこんな幸福はありえない」という者が
 同じ小さな円周上
 互いの尻尾を掴もうとぐるぐる追いかけ合う
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