われ思うゆえに/杉原詠二(黒髪)
 
アリやカブトムシは
内部で何かを
つぶやいているのかもしれない

静かな
アリ
カブトムシ

心ははかれねども
その内には必ず思いがある
なぜなら
存在には
思うことが
要るから

現存在を
投企できるのは
生命だけである

アリもカブトムシも
己の命を
他の仲間のために
投げ出している

そして現存在として
世界を
理解している

生命ではないものたちも
法に従うことで
現存在として
立派に世界の一部となっている
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