月への階段/秋葉竹
小雪降る夜街角に
ちいさなサンタが座ります
なぜかやさしい歌声で
讃美歌なんかを歌います
聴いてるだけで洗われて
心の闇が泣くのです
ほおをヒクヒク震わせて
わたしはそれを聴くでしょう
夜の深さが増すでしょう
月はてっぺんめざすでしょう
サンタはひとりっきりでしょう
でも顔をあげ歌うでしょう
わたしはサンタを抱くでしょう
まるでくるんであげるよに
サンタは静かに泣くでしょう
星降る夜空をみあげつつ
サンタはわたしを堕とそうと
至純の愛をくれるでしょう
夢は瞳に映るでしょう
罪さえ忘れていいでしょう
そしてみあげる星空に
陽気な天使が舞うでしょう
心を込めて歌うのは
とても清らな声でしょう
月にロマンがあるように
街にもロマンがあるでしょう
小雪舞う夜街角で
ちいさなサンタが空みあげ
そしてわたしと手をつなぎ
月への階段昇るでしょう
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