あかしゃあいてる/ひだかたけし
冬の大三角、
今夜くっきり視え
おいらびっくらこ
オリオン大犬子犬の
残響座してベテルギウス
次いでシリウス、プロキオン
あゝ今宵、冬場の宇宙花火仰ぎ見た
あの時の貴女のほっそりした手の温もり
いつしか回帰し進む時間しんとさせ
きっとまた夜更け夢枕に立つんだろうな
冬の大三角よ
今夜くっきり耀き続け
おいらまたびっくらこ
オリオン大犬子犬の何光年
木霊座するベテルギウス
次いでシリウス、プロキオン
戻らぬ時は決して無いと根源に
全て描き込まれ生命横溢する
時至ればドクドク形変え流出し
生が生のままに死と合一する折
向こうから確と遣って来る
準備万端にし迎え入れれば 、
夜明けに観た
新月手前の月姿
呼んでる呼んでいる
内なる宇宙の木霊
畏怖し敬い何時しか
生きながら死を全うし
準備万端となれば
また再び 、
けれど今度は唯ひとり
思考を自ら意志し生動させ
焚き付け更に意識明るませ
開ける瞑目視界にて仰ぎ見る、
冬場の宇宙花火 ほら、燃え上がる
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