紙と、それを束ねた本という存在について/水町綜助
 
あり
当たり前に挟む対象もないからで

紙と本はその立方体としての長さ、体積、質量としてそこにあるがため、
いつかわすれてしまったときにも、そこにあるがために、
たとえばつまづいて部屋の中に崩れ落ちた物の中に、
栞が挟まれた一冊を見つけたりもする

繰り返してしまうけど、これは紙と本というものを、事実以上の存在として尊ぶことでも、
何か特別なものとしてきらきらした目で再認識することでもなく、
暮らしの糧を得るために情報と状況と事実を集めては捨てて編み、日々を暮らす中で気づいた、単なる事実として書いてみる

データの世界の中に。笑

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