宵夜 、 よろこび閑やか(改訂)/ひだかたけし
 
私は私でありながらも
私ではなく 次第に
私は私のものでありながら
他なるものが宿り活動し在り

ひたすら只々ひたすらに

緩やか薄暗き山道を

善きもの味方に
包み込まれながら

もう誰でもない私の
個体の群れらしきもの

ぽつぽつとぽつぽつと

向こう人影の並び尚も
この私が追いて昇りいく
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