すこしの悲しみ/
花野誉
すこし悲しみのある朝
昨夜に知ったこと
少し期待していたこと
そんな想いはもう無いと思っていたけれど
朝目覚めて
胸にじわじわと広がる
少し滞る朝ごはんの支度
遠い目をしていたようだ
少し昨日より明るい朝
すこしの悲しみは
そこそこ効いているみたい
──私、悲しかったんだな
後で ゆっくり見つめよう
今は
すこし抱きしめておく
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