ぼくのももちゃん/百(ももと読みます)
は食べることをやめて。きみが食べるために、ぼくは生きることに殺される想いでおかねを失った。
◯
だいすきだよ、愛しているよ。それでも、ぼくは人間よりもただの人間で。メシアでなくて、パンを分けても、それはふたつで。ふたつにしかならなくて。
◯
きみのメシアになりたくて、泣いて、叫んで、まるまるようにきみの腕のなかへとおさまって。ぼくを飼ってほしい、ぼくを閉じこめてほしいといって、きみのなかのいちばん古い書物となるためだけに生きていた。
◯
夏に似合いのおしまいです。渡されないままの指輪の位置に自分の指を置きました。かわいさで狂ってゆくぼくの哀しみ、まるくなり
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